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木材の可能性

皆さん、ガラスのように透明な木材が作られているというのはご存じでしょうか?

木材は植物繊維の主成分であるセルロースと、セルロースを結合して強度を生み出すリグニンの2つで構成されています。

このリグニンに含まれる発色団と呼ばれる分子によって木材が茶色に染まり、内部まで光が通過することを防いでいます。

つまりリグニンを除去することで木材が透明になるということです。

しかし除去するには高熱下での長時間の作業と有害な化学物質が必要で、製造コストが非常に高くなってしまうことが欠点でした。

そこでメリーランド大学の研究チームは、木の板に普通のペイントブラシで過酸化水素水を塗布し、日光あるいは紫外線ランプの下で1時間ほど放置しました。

すると過酸化水素によってリグニンが漂白され、木材は白くなりました。

それに透明なエポキシ樹脂を木材に注入し、木材の中にある小さな空間や穴をすべて埋めて硬化することで、なんと白かった木材が透明になるのです。

エポキシ樹脂によって透明になった木材は可視光のおよそ90%を透過させるため、ガラスのように高い透明度になるそうです。

さらに木材由来の強度と柔軟性も持ち合わせているため、

ガラスよりもずっと大きな衝撃に耐えられるだけでなく、バラバラに砕け散ったりはせず曲がるか裂けるだけで安全な上に、ガラスよりも軽い素材となっているとのこと。

もしこれが何十年後かに実用化されれば、ガラスのように製造する時に二酸化炭素を排出することなく窓や扉、さらにはガラス張りのお家のようなものも建てることが出来るようになるかもしれませんね(´-ω-`)

 

2023年2月15日
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